• 【書評】一流を目指すためにも、一つの好きを続けること。

     

    これからの時代って、人間が仕事をして行く上でけっこう厳しい時代になって行くんだと思っています。

     

    人工知能は発達し、ロボット技術も高度になっていって、競合は人だけでなく人工知能やロボットにもなるわけです。

     

    まず、ロボットでなく、人間が仕事をするメリットとしてはクリエイティブ能力があることだと言われていますが、クリエイティブであるとは、自分の頭で考えて、現状を打破するアイディアを生み出さなければいけないということです。

     

    そのためにも、膨大な情報の蓄積と経験の掛け算で現れる直感が大きな武器になるわけですが、そこに至るためにはどうしたらいいのかということです。

     

    スキル×努力×時間=成果

     単純に、スキルがあって、努力をしている人は多いでしょうが、モノを言うのは時間だと言うことです。

     

    短期間努力しただけでは薄っぺらいレベルでしか蓄積がなく、経験のパターンもないので応用がききません。

     

    どれだけの時間をかけてそれに向き合ったかが、問題を発見して解決するための基礎能力を向上させるのであって、そう言う意味では寿司アカデミーで短い時間でプロになれるというのは多くの人が抱いた違和感です。

    料理人の世界でも、3年間しか修行していない人は、自分の店を持っても3年間までしか保たないというそうです。

     

    努力を続けること

    継続は力なりといいますが、ある程度努力を続けた経験がある人はその言葉が正しいことをよく理解しています。

     

    続かないと、挑戦もなければ失敗も成功もないわけです。

     

    そうは言っても、ただ我慢の日々を過ごしているのは努力を続けているとは言えないわけで、知識を深めようとか技術を磨こうとかそういう意識を持って臨む時間をどれだけ多く持てるかが、成長に必要です。

     

    接客でもいいし、プログラミングでもいいし、ファッションコーディネートでもいいし、料理でもいい。

    もっとうまくやるには、もっと喜ばれるにはと向上心を持って続けられることが1番大事です。

     

    好きを見つける

    続けるためには、好きであることが重要です。

    めんどくさい、嫌だ、つらい、そういう感情は何をしていても芽生えてしまうものでしょうが、その割合が少ないものを早く見つけることが大事になってきます。

     

    好きのレベルにもよりますが、寝食忘れて没頭する物事に出会えた人は幸せな人です。

    そうでなくても、自分の中でマイナスの感情よりプラスの感情が上回る物事に出会いたいものです。

     

    そもそも、好きでもないことをやっている時、人の能力は格段に下がります。

    大学のレポートで興味のないテーマが全然書けなかったように、会社から読めと言われた本がまったく好きでもない内容で、頭に入ってこないように。

     

    好きなことをやっている時、人は楽しい!と思ってどんどん学習します。

    難しい、分からないといった気持ちも、その先にあるワクワクのために必要なプラスの要素になるのです。

     

    好きなことを早くを見つけて仕事にすることが、努力の時間を最大限に生かせるというわけです。

     

    一流になるために

    一流になるために大事なことは才能でもセンスでもなく「やり抜く力」だったことが研究で判明したということは、やり抜く力を読んだ人はもう知っているかもしれません。

     

    やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

    やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

     

     

    偉業を達成する人々は「一つのことをひたすら考え続け、ありとあらゆるものを活用し、自分の内面に観察の目を向けるだけでなく、ほかの人々の精神生活も熱心に観察し、いたるところに見習うべき人物を見つけては奮起し、飽くなき探究心をもってありとあらゆる手段を利用する

     

    ありとあらゆる手段を、一つの目的のために集約することで、その分野の一流に到達することができるということが述べられているわけです。

     

    一流以外の仕事は、機械に代替されてしまうであろう未来では、自分の専門分野を持って一流を目指すことが求められるでしょう。