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【必読!】日本の厚生労働省が発表している2035年までの政策。未来の働き方を考えるために。

こんにちは、フジタ狛犬です。


実は今更の話になるのですが、去年の8月に、厚生労働省が、2035年を見据えた政策を発表していました。

まだ読んでいない人は必ず目を通しておいた方がいい文章です。

議論のためのデータや論には目新しいことはありませんが、今後、政府が何を考えて政策を行なっていくのかが予測しやすくなります。

目次を抜いて、全35ページにわたって書かれていますが、まとめの部分だけ引用で抜き出しておきます。


6. 2035 年に向けての提言


最後に今までの議論をまとめるとともに、2035 年に向けて政策の方向性を提 言しておくことにしたい。

1 技術革新は、大きなチャンスをもたらす

AI を中心とした技術革新は、今後の経済の構造を、急速かつ大きく変える。 これは働くすべての人々に大きな恩恵を生み出し得る。それは、働く場所に関 する物理的な制約がなくなり、多くの仕事が、いつでもどこでもできるように なるからだ。また、IT やロボット等をうまく活用することで、障害などにより 今まで働くことに制約があった人々が、より自由度をもって働くことができる ようになる。すべての人が、自由で自律的であるとともに、より充実感のある 働き方ができるようにするチャンスだ。

また、この技術革新は、日本経済にとって大きなチャンスにもなる。少子化高齢化による人口減少、労働力人口の減少、過疎化という日本が直面している 課題の解決に大きく寄与し得るからだ。

その恩恵は単に都市部だけに現れるわけではない。ロボットの活躍等は、過 疎化や高齢化が進む地域にこそメリットがある。またいわゆる IT 産業にだけ恩 恵や変化が及ぶわけでもない。農林水産業等は、まさに AI の導入による生産性 や収益性の向上が大きく期待されている分野であり、今まで IT とは無縁だった 産業にも大きな革新と発展を生み出すと期待される。

2 チャンスを生かすには、新しい労働政策の構築が不可欠

しかし、そのような恩恵を、働くすべての人、そして経済全体にもたらすに は、技術革新や産業構造の変化に合わせて、あるいはそれを先取りする形で、 新しい労働政策を構築していく必要がある。働き方の構造が、技術革新によっ て大きく変化していくし、いかざるを得ないと考えられるからだ。言い換える と、新しい労働政策を構築できない限り、人々が十分に活躍することはかなり 困難になり、そうなれば日本経済は、チャンスを生かすことができず、大きな 困難に直面することになってしまう。

また、そもそも企業自体が大きく変容していくと予想される。変化のスピー ドが速くなることで、企業自体がそれに対応して機動的に変化せざるを得なく なるからだ。極端に言えば、企業は、様々なプロジェクトの塊になっていく。 そのような企業自体の変化に合わせた。新しい労働政策の構築が不可欠である。

そのためには、本文で詳しく述べているように、働くという活動に対して、 民法(民事ルール)の基本的枠組みによる対処だけでは、何が不十分でどのよ うな手当てが必要かという根本に立ち返った検討も必要である。

3 働き方の変化に伴うこれからのコミュニティのあり方

急速な環境変化そして個人の働き方の変化による企業の変質は、コミュニテ ィのあり方にも大きな変化をもたらす。これまで企業が担ってきたコミュニテ ィの役割を、代替するものが生まれてくるだろう。生活を重視する流れが強ま れば、実際に居住する地域コミュニティの役割が再び重要になってくる可能性 もある。

また、同じ企業で働いているという帰属意識よりも、同じ職種や専門領域で 働いているという共通意識の方がより強くなり、SNS などで疑似コミュニティを 作っていくことになるだろう。

こうした変化に対応するために、労働組合も企業別・業界別の運営とともに 職種別・地域別の連帯も重視した、SNS や AI、VR などの技術革新も活用した新 しい時代にふさわしい組織として多様な働き方を支援できるよう進化していく ことが求められる。

4 人材が動く社会と再挑戦可能な日本型セーフティネット

新しい労働政策を考える上で重要となるのは、自由で自律的な働き方が増え、 人材が企業間を動いていくことを積極的に捉える視点と、やり直しや再挑戦を 可能にするための仕組みを政府が責任をもって整えていくという視点の適切な 組み合わせだ。

環境が変化し、自身の能力や関心が変わっていく中では、時代の変化に応じ てそれぞれに違う働き場所や働き方が必要になったり、あるいはそれを望んだ りということが当然生じる。特に技術革新のスピードが速い 2035 年に向けては なおさらであり、それを前向きにとらえていく発想が必要だ。

しかし、それがスムーズに可能になるとは限らず、多くの場合必要な知識や 技能の習得が多少なりとも必要となる。自営的就業者も含め、一度職を失った 人が、単に生活できるというセーフティネットだけではなく、自分自身が望む、 より良い働き方ができるようにするためのセーフティネットを日本の実態に合 わせて充実させていくことが必要だ。

今後は、やり直しをするための再教育の仕組みをより整えていく必要があり、 個人がそのための職業教育、職業訓練を受けることに対して、財政的な支援を 充実させていくべきだろう。単なる財政支援だけでなく、すべての人が、それ ぞれの事情に合わせて働けるようするためには、教育内容の充実も不可欠であ る。以下で述べる情報開示の仕組みの充実等によって、日本にとってふさわし い再挑戦可能な仕組みを確立させていく必要がある。

5 働く人が適切な働き場所を選択できるための情報開示の仕組み

正しい選択は、きちんとした情報と理解の下ではじめて可能になる。働き方 の選択にあたっては、必要な情報が比較可能な形で提供されるための枠組みづ くりが求められる。

2035 年に自立した個人が多様な働き方を享受するには、契約を結ぶとはどう いうことかといった契約の基本概念の理解がまず必要であろう。それに加えて、 企業など働く場を提供する側が「どんな働き方を求めるか」を正確に提示し、 働く人はそれを見て選択できることが極めて重要になってくる。

そのための方法としては、例えば、会社ごとあるいは職種ごとに、労働条件 の開示のみならず、働き方に関する「基本姿勢」を明示することが求められよ う。あるいは、各経営者が働く人の「キャリアパス」に対してどう考え、実際 に多くの働く人がどんなキャリアパスを歩んでいるのか、その点についての正 確な情報開示も求められるようになってくるだろう。

また、こうした働き方に関する情報を、働く人が簡単に入手し比較検討でき るよう、情報が一覧できるウェブサイト等の情報プラットフォームが整備され ていくことも重要だろう。働く人が、必要な情報をワンストップで入手できる 仕組みは、多様な働き方が広がるうえでの重要なインフラであり、その充実は、 一人ひとりが輝くために必要なポイントの一つである。

6 これからの働き方と税と社会保障の一体改革

企業と個人との関係が 2035 年においては大きく変わると考えられるため、税 と社会保障のあり方もその変化に合わせた形で構築していく必要がある。

例えば、男女が共に働くことが一般的になっていくことを考えると、世帯主 が配偶者を扶養することを前提とした家族を単位とする税制や社会保障制度を、 家族が働くことが不利にならない個人単位に置き換えていくことも重要になる だろう。

税と社会保障の一体改革についてはその必要性が議論され、政策もうたれて きた。しかし、このように、働き方は税と社会保障の問題と密接不可分な重要 な要素である。どれだけ多くの人が充実して働けるかは、税収に大きく影響するし、財政的な支出が、その実現のために必要になってくる面もある。 これからの税制や社会保障制度は、働く場所や時間からできるだけ中立的な 形で整備されるべきである。そうでないと、せっかく働く場所と時間から自由 な働き方が可能になっているにもかかわらず、それを生かすことができない。 働き方に関する変化と多様性をできるだけ妨げないような、税と社会保障のあ

り方を考えていく必要があるだろう。

7 早急かつ着実な実行を

今まで述べてきたように、技術革新を中心とした大きな変化が、働くすべて の人に恩恵をもたらすためには、新しい労働政策を考え、構築していく必要が ある。しかし、法律や制度の変更には、その詳細な検討にかなりの時間を要す ることを考えると、これを将来の課題ではなく、今現在の喫緊の課題として捉 えていくことが大切である。本報告書の方向性に沿って、具体的な施策、体制 および工程表をつくり、早急かつ着実に新しい労働政策のあり方を検討してい く必要がある。

それによって、いつでもどこでも、一人ひとりに合った自己実現ができ、自 分らしい働き方ができる社会が構築されること、「世界で最も働きやすい場所」 を目標として掲げている日本が、物理的に住んだり、働いたりする場所として、 積極的に選択される世界最高水準の自由度を有した働き方の仕組みが構築され ることを強く望みたい。

まとめのまとめ

少子高齢化が進んで、労働人口が減少するよ
・AIやロボットの発達で、働き方は大きく変わるよ
・企業の役割も変わってくるよ
・それにともなって新しい労働政策や、教育システム、セーフティネット、税のあり方、法律をなるべく早く整備するよ

ということですね。